Message 卒業生からのメッセージ
理解と後押し
創立100周年、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
本校に在学していた多感な高校時代、文化祭の日、私はスケートボードのジャンプ台を学校に持ち込み、校内で滑っていました。当時私は大人を信じることができず、心のどこかで反発を抱いていました。そこへ長坂先生が現れたので「どうしよう、怒られる!」と内心焦った私に対し先生は「他の先生の目につかないように」と別の場所を案内して下さいました。その時の先生の対応に、私は「理解してくれる大人がいるんだ」と心から嬉しく感じました。自由な発想に共鳴して下さった長坂先生との出会いは、今の私を形作る原点のひとつです。そして、この経験は今も私の支えとなっています。現在私は京都市スケートボード協会の会長として、行政からの依頼を受け、21年前には南区上鳥羽に【火打形公園スケートボードパーク】をプロデュースしました。その後も活動を続け、協会を法人化し、私の地元・左京区に約4年の歳月をかけて今春【宝ヶ池アーバンスポーツパーク】をオープン致しました。
開会式イベントでは、京都市長をはじめ50名の来賓と1000人を超える来場者に参加して頂き、大きな盛り上がりを見せました。また、当日長坂先生は一日中カメラで撮影をして下さいました。今もなお続く先生とのご縁を、私は誇りに思っております。
このように、私の原点とも言える高校生活の中で頂いた「理解と後押し」が、今のこの活動へとつながっています。この経験が、本校が誇るべき教育の実例として、皆さまの心に届けば幸いです。末筆ながら、貴校のさらなるご発展と、未来を担う生徒の皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
今井 英之(いまい ひでゆき) www.kska.net
1998年3月に京都商業高校 商業科を卒業後、京都国際文化専門学校へ進学。
現在は、一般社団法人 京都市スケートボード協会 代表理事として活躍。
<略歴>スケートボード界では、“ヒデさん”として広く知られている。
スケートボード歴40年。中学3年生の時に大阪梅田駅で行われていたスケートボードの大会を見て衝撃を受けスケートボードを始める。高校2年生の時に「日本スケートボード協会認定プロ」の資格を取得し、プロスケートボーダーとして活躍。その後、京都発信のスケートボードチーム【PARTY103】を発足。日本各地でデモンストレーションや日本スケートボード協会の関西アマチュア大会のMCなどで若者の指導にあたる。
主な教え子には、オリンピック選手で金メダリストである四十住さくら、西矢椛やX Games世界チャンピオンの芝田元、アジア人初の優勝をした中村貴咲などがいる。
また、京都五山の送り火の1つ『妙法』の妙山の保存会にも属しており、毎年8月16日に妙山を灯している。2021年京都市長より功労賞を受賞。
