この度は、創立100周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます。
　長い歴史の節目に、卒業生としてメッセージを寄せる機会をいただき、大変光栄に思っております。
　高校生活の中で学んだことは、「まずはやってみること」と「型にはまらなくても良いということ」です。
人生初の海外となったイギリス留学の初日、自由時間に何をしていいか分からず、とりあえず近くの雑貨屋さんに入ってみました。思い切って店員さんに英語で話しかけてみると、拙いながらも言葉が通じました。その経験が大きな自信につながり、「やってみれば案外できる」という学びを得た瞬間でした。
　また研修旅行中に様々な国の多様な文化や価値観を持つ人たちと出会い、世界には本当にいろいろな生き方があるのだと実感しました。当時の私は、人間関係や進路に悩み、自分はこうあるべきだという“型”にとらわれていたところがありました。海外での経験は「もっと自由でいていい」「決められた型にハマらなくてもいい」ということを教えてくれました。これはその後の人生でも、大きな指針となっています。
　卒業後は看護系の大学へ進学し、看護師として約10年間勤務しました。
　現在は、京都・嵐山で夫とともに天ぷら店を営んでいます。看護師資格を取ったのにもったいないと言われることもありますが、高校時代に得た「型にとらわれず、自分のやりたいことに挑戦する姿勢」が新しい道を選ぶ背中を押してくれました。
　これからも高校で培った学びを大切にしながら、自分らしい人生を歩んでいきたいと思っています。
　創立100周年を迎えた母校のますますの発展を、心よりお祈り申し上げます。

2012年 特進ADVANCEDコース卒業
京都府立医科大学 医学部 看護学科 進学
「天ぷら はし本」経営
橋本 光都紀