Message 卒業生からのメッセージ

目標に向けて本気で打ち込んだ経験と一生の仲間との出会い

 このたび、創立100周年という大きな節目を迎えられたことを、卒業生の一人として心よりお祝い申し上げます。
 私の高校時代は、「国公立大学合格」という目標に向かい、朝7時半から夜7時半まで学校で学び続ける日々でした。長期休暇には学習合宿があり、特Aの仲間が同じ目標に向かって努力を続けていました。高校3年の大みそかには年越し勉強会も行い、目標に向かって本気で取り組む仲間の存在が、最後まで自分を支えてくれたと感じています。
 その3年間を走り切ることができたのは、先生方が常に先頭で、そして隣で伴走し続けてくださったからだと思います。化学は中西副校長、数学は山脇教頭、そしてセンター試験前には佐々井校長。管理職の先生方が自ら教壇に立ち、学ぶ楽しさを教えてくださいました。その姿は、今も強く印象に残っています。山脇先生は、イギリス研修へ向かう飛行機の中でも紙ナプキンに数学の問題を書いて配っておられ、その数学に対する熱意に私たちは尊敬の意を込めて「数オバ(数学お化け)」と呼ばせていただいていました。
 現在、私はサービスエンジニアとして、機械の試運転や点検・修理、お客様へのトレーニングを行っています。海外のエンジニアのサポートや新製品の試運転のために海外へ出張することもあります。社会人2年目に初めて中国出張の機会があり、上司から「英語は大丈夫か」と聞かれ、私は迷わず「大丈夫です」と答えました。海外で仕事をした経験もなく、英語が特別得意だったわけではありませんが、高校2年の時に1か月イギリスで生活した経験が、「何とかやっていける」という自信につながっていたのだと思います。
 京都学園(現・京都先端科学大学附属高等学校)で得た最大の財産は、「目標に向かって本気で打ち込んだ経験」と、「一生の仲間」です。

 「いつかプロ、今本気!」

 この言葉の通り、今この瞬間に本気で向き合った経験と仲間は、まだ見ぬ未来に立ったとき、必ず自分を支えてくれると信じています。
 これからの100年も、多くの生徒がここで学び、自分の可能性を信じて歩み出していくことを願っています。

2012年 特進ADVANCEDコース卒業
京都府立大学 生命環境学部 生命分子化学科 進学
株式会社堀場テクノサービス勤務
齋藤 聖太